白磁いろいろ

“ぞうのババール”というお話をご存知ですか?
名作絵本のようですが恥ずかしながら自分は知りませんでした。

その“ぞうのババール”には絵本以外に音楽物語があります。
1989年に発売された日本語版CDはピアノクラシックと忌野清志郎さんによる読み聞かせなんです!
先月の命日にRCサクセションやソロの曲を店で終日聴いていたのですが、その日に来られたお客さまに「息子さんと今度聴いてみてください」とオススメされ後日CDを持ってきてくれました。

息子よりも父ちゃんのほうが楽しみで早速寝かしつけの際に流すことに。
しかし2歳6ヶ月の我が子にはストーリーが難解かつ音楽がやや怖そう。
それでも「ババールがエレベーターに乗ってるねぇ!」「車に乗るんだって!」と復唱しています。
情景は浮かべているようですね。

ただ重大な問題がありました。
途中ムラがあるものの35分最後まで聞き、挙げ句「もう1回っ!」と寝てくれません…。

 

天気のいい日が続いており暑くもカラッとしていますね。
ちょっと梅雨が中休みしすぎで夏の水不足が心配です。
そんななか夏場にも涼し気な白磁がいくつか届いています。

長野で作陶されている阿部春弥さん、先日の松本にて新たに取扱させていただくことになりました。
やや青みがかった色合いに細かな仕事の白磁は優しくも凛とした雰囲気です。

注文分は少し先になりそうですが、せっかくなので少し分けてもらってきました。

白磁面取マグカップ(W11.2xD8.3xH7cm/¥3,150/阿部春弥)

太めに面取されたマグカップは8分目で160ccほどの珈琲向き。
クラシカルなような新しいような高さの割に径の太いバランスが可愛らしいですね。

白磁陽刻三島文豆皿(Φ8.6xH2.2cm/¥1,050)、白磁縄文6寸皿(Φ18.2xH3.5cm/¥2,730)
ともに阿部春弥

三島手の器にある文を白磁に薄っすら浮かびあがらせた豆皿は上品な佇まい。
醤油皿にはもちろん、天ぷらに添えて抹茶塩などの変わり塩とかバッチリ合いそうです。

縄を押し当てたような矢羽のような模様がフチに入った6寸皿。
平らで広い見込みに深さもあるので、肉じゃがや煮魚といった汁気のある料理に使いやすそうです。

 
また土岐の加藤仁志さんの白磁も少し届いています。

白磁鎬片口鉢(W15.5xD14.8xH5.3cm/¥3,150/加藤仁志)

白磁鎬のシリーズに浅鉢として使いやすそうな5寸ほどの片口鉢が新登場。
手仕事感を出して柔らかく入れられた鎬や指で押さえて作られたような口から温かみが感じられます。
山かけマグロとかどうでしょう。

ジメジメ嫌な季節を生花一輪で気分転換させてくれそうな加藤さんの花器も。

左から 白磁鎬小花器A(Φ7xH9.7cm/¥2,835)、B(Φ7xH10.5cm/¥2,835)、
角花入S(W4.6xD4.6xH9cm/¥2,730)、L(W4.6xD4.6xH12.8cm/¥3,150) 全て加藤仁志


400年の歴史

先の19日(日)は臨時休業いただきありがとうございました!
おかげさまで友人の門出を祝うことができました。

結婚式はそれは盛大なものでした。
沢山の出席者にいくつもの余興、美味しい料理、そしてためになる立派で長いお話。

東京だと2時間の駆け足な披露宴もありますが、普通は2時間半〜3時間ってとこでしょうか。
今回は披露宴開演から乾杯まで1時間、トータルで4時間の長丁場…どちらさまもお疲れ様でした。
その後2次会3次会と飲み食いは続き、翌日はなかなかの胃疲れに。

 

そんな翌日、1年ぶりに名古屋市緑区の有松を母と散策してきましたよ。
泊まったついで、実家から車で20分ほどなんですけどね。
旧東海道に面し鳴海宿からも近い有松の町並みは文化財となっている町家が残りイイ雰囲気です。
国の伝統工芸品にも指定され400年の歴史がある有松・鳴海絞りの産地として知られています。

地元応援の気持ちもあり夏場メインで置いている小物、今年も少し仕入れしてきました。

有松絞りコースター各種(9x9cm/¥420)

有松絞り花瓶敷き(15.5×15.5cm/¥1,050)

こちらのコースターと花瓶敷き、昭和のデッドストック生地の端材から作られている1点物です。
職人さんの減少により今は作ることのできない絞り型のものもあります…。
和の伝統工芸品ですが、明るい色目や複雑な柄は今オシャレに見えないでしょうか?

有松絞りハンカチ(44x44cm/¥840)

綿ローン地を2色染めしたハンカチも4色。
こちらは絞り括りから染めまで有松で作られたものです。
(今も染色の多くは有松で行われていますが、括りは京都等国内他、海外で行われているものも)

豆絞り手ぬぐい(34x95cm/¥1,260/有松絞り張正)

最近は色々な使い方が提唱されている手ぬぐい、こちらは定番柄の豆絞りのものです。
現在世の中に出回っているものは型染めやプリントで水玉模様が描かれていますが、張正さんは日本で唯一、江戸時代からの板締という技法を用い本来の豆“絞り”を作られています。
絞りならではの歪で滲んだドットがカワイイです。

 
有松・鳴海絞り自体はライフスタイルの変化や職人さんの減少で衰退傾向ではありますが、現代的なものも作られておりなかなか面白いと思っています。
6月の第1土日で開催されている有松絞りまつりもオススメなのでお近くの方は是非。


臨時休業&益子陶器市より

5月のお休みのお知らせ及びトップページの通り、明日19日(日)は臨時休業させていただきます。
ご来店を予定されていたお客さまには申し訳ありませんが宜しくお願いいたします。

 
明日は高校の同級生の結婚式。
毎年正月の新年会で顔を合わす気のおけない仲間が集まるので楽しみです。

去年今年と同学年の友人の結婚ラッシュ。
晩婚化している昨今、30歳前後に続き35歳前後も節目なのか多いみたいです。

この歳になると昔のように飲んだくれて大騒ぎ、記憶ぶっ飛ぶ3次会とかはなくなりました。
自分も立ち居振る舞いが丸くなったと言われたりしますが大人なうつわ屋ですからね。
学生さんから還暦を過ぎて一層魅力的なマダム方まで、日々ご対応させていただいております♪

 

日が経ってしまいましたが、GWの益子陶器市から持ち帰った器のご紹介を。
1点物など既に旅立ってしまったものもありますので現在店頭にあるものになります。
全て益子の作り手さんによるものです。

志村和晃さんの器から。

淡緑釉蓮弁鉢(Φ23.3xH5cm/¥6,300/志村和晃)

線彫された蓮の花と釉の濃淡が美しい8寸ほどのズッシリとした平鉢。
個展用に作られたそうです。志村さん定番化するのかな?
存在感ありますし結婚のお祝いにもいいですねぇ。

鉄絵菊文豆皿(Φ9xH1.7cm/¥1,470/志村和晃)

やや滲んだ茶褐色の絵付けが渋カワな豆皿。
常連のお客さまからのリクエストもあり分けてもらってきました。
薬味や梅干、お醤油皿に、また箸置代わりにもいいですね。

先日すり鉢や調理道具をご紹介した原泰弘さんからはカワイイ片口を。

片口極小(W8xD6.5xH4.3cm/¥1,050)、片口小(W10.5xD8.7xH7.5cm/¥1,575) ともに原泰弘

ドレッシングなどタレ入れに使いやすい小さな片口で切れもバッチリ。
極小は最初飲食店さんに頼まれて作ったそうでまさしくですし、豆鉢として塩辛なんかも◎
1合ジャストの小は素麺用の濃縮の麺つゆを入れて食卓にどうでしょう。
ボトルそのまま出すのとは雰囲気全然違いますよ。

大塚雅淑さんの益子青磁と藁灰釉の掛け分けのものも。

掛分蓋もの(Φ9xH8cm/¥2,100)、掛分ミルクピッチャー(W8xD5.6xH5.8cm/¥1,260)、
掛分ポット(W16xD9.5xH11.5cm/¥3,780) すべて大塚雅淑

完売していたポット(350cc)も再入荷しています。
蓋ものに砂糖を入れ、ミルクピッチャーを合わせればティーセットになりますね。
ポットは2〜3人分の急須として、蓋物にはお漬物、ミルクピッチャーはタレ入れにも活躍します。