青粉引と飴釉と

月初の個展閉幕後いつもののんびり常設営業に戻っています。

ってもう7月も月末も月末、それもなぜか深夜も深夜の午前3時過ぎ。
夏バテで…ってわけではないですが久々の更新となり申し訳ありません。
それにしても今月の東京は梅雨明け前から雨もほとんど降らず猛烈に暑かったです。

気温だけみると大したことないのに湿度と熱がこもってる感みたいなのが異常。
夜も気温が下がらない日が多く、名古屋と京都と暑いとこ育ちな自分もかなり堪えます。
歳のせいもあるのかな…。
でも豪雨の増えている感じとか含めもう亜熱帯ですね。

 

さてさて、入荷時に店内に並んだ様子だけご紹介した八田亨さんの新着。
遅くなりましたが個別にご紹介していきます。

八田さんの定番の青みがかってチョコミントのような粉引。
大小の鉄粉や貫入など土ものらしい力強さがありつつも、ロクロの感じや色艶から柔らかです。
小手先ではないどっしりとした存在感があります。

青粉引マグカップ(W12.5xD9xH10.7cm/3,564yen/八田亨)

やや裾広がりの形に大きなハンドルの付いたビアマグ風のマグカップ。
白化粧のムラや無作為の鉄粉に味わいがあり、無骨な造形が男心くすぐります。
全体にビッシリ入った貫入に徐々に色が入って育っていくのもお楽しみください。

8分目容量300mlのたっぷりサイズで朝のカフェオレなんかにも嬉しいです。
手仕事のマグには大きいものが少ないので探されている方も多いかもしれませんね。

青粉引5寸輪花鉢(Φ152xH6.7cm/2,700yen/八田亨)

ニラのおひたしに卵黄乗っけて

花びら型の縁や丸っこい形が可愛いらしい輪花鉢ですが、それでもやはり八田さんの粉引。
その表情やガッシリした作り、甘いだけじゃなく男も使いたくなる輪花です。

深さがあるので煮込み料理や肉じゃがなど銘々の汁気のあるおかずに。
また数人分の漬物盛り合わせなんかを高さを出して盛るといいんじゃないでしょうか。
(お初の5寸とともに小鉢サイズ3寸も届いたのですが既に完売…ご紹介遅くなりスミマセン)

青粉引7寸リム鉢(Φ21.5xH6.5cm/4,320yen/八田亨)

当店定番のリム鉢の7寸も久しぶりに再入荷しました。
5年以上前、これに惚れて八田さんとのお付き合いが始まったという個人的に思い入れあるうつわ。

浅めの形にクイッと付けられたリムがカッコよく、洋の食卓にも違和感なく馴染みます。
見た目だけでなく形とサイズと重厚感のバランスがやっぱりいいんです。
炒めものや煮物の盛鉢に、またカレーやパスタにと多用途にお使いいただけます。

 
今回初めての八田さんの飴釉は角皿2種で届きました。
黒っぽい濃い色目なので、飴色でもほっこり優しい感じではなくシュッとしてカッコイイです。
エッジ部分の濃淡の出方なんかも味わいあります。

飴釉額皿 長方小(W10xD6.6xH1.3cm/1,728yen/八田亨)

飴釉額皿 正方中(W20.7xD20.7xH4cm/4,320yen/八田亨)

その名の通り額のような角皿です。
カチッとした他所行き感もありつつ、それでいてカジュアルにも使えそうでシーンを選びません。
濃色に食材の色も映えますよ。

長方小はお醤油や塩、薬味などのほか梅干しやオリーブなんかをちょこっと盛ると可愛いです。
正方大は対角27cm弱と8寸皿くらいの使い勝手で大皿料理にも対応できます。
サラダやカルパッチョ、前菜盛り合わせ、パスタ皿なんかに使ってもオシャレですね。


叶谷真一郎展2

早いもので“叶谷真一郎展”も後半戦です。
5日目ともなるとゆったりと時が流れ、お客さまは手に取り比べじっくりお選びいただいています。

 
数少なくなってきました叶谷さんのうつわですが、偏りもあり残っている物は残っています。
定番のマグ&スープカップほかカップ類、来待釉や飴釉の小鉢や中鉢が多めでしょうか。
新作で個人的にオッと思ったものなんかも案外まだあります。(会期後個人買いできるといいな)
やはり白系の灰粉引の特にお皿が人気でしたが、料理の色が映える濃色のうつわもイイ感じですよ。

最近釉調が安定していてオススメな叶谷さんの来待釉。
黄褐色というのか複雑な色合いの茶色に釉溜まりは黒くテカっとしていてカッコイイです。
兜鉢の小は数年前の陶器市かクラフトフェアで個人買いしたほど好きなのにまだ残っています!

ほっこりウォーミングなだけじゃない叶谷さんの渋い飴釉。
以前のものと異なり(結構前から!?)、あえて赤土の素地に白化粧をしてから飴が掛けられていて、その手間の分だけ下に透けて見える縮れ割れた白化粧が味わいあります。(写真じゃ見えない…)

 
というわけで現在在庫のあるものを数に余裕のあるもの中心に一部ご紹介しますね。
(売り違いはご了承ください)

通常と違い写真だけでザッとになりますが、会期中のご来店検討中の方の参考になればと思います。
また遠方より作品の画像をお待ちだった方には遅くなり一部だけで申し訳ないです。

灰粉引コーヒーカップ 鎬ありとなし(W11.5xD9xH7.2cm/2,424yen)

灰粉引/飴釉 スープカップ(W14xD11.5xH5.5cm/3,024yen)

灰粉引コロ碗湯呑(Φ7.7xH5.5cm/1,836yen)、灰粉引汲み出し湯呑(Φ9xH5.7cm/2,160yen)

粉引広口小鉢(Φ10.2xH6.3cm/2,268yen)

来待釉兜鉢 小(Φ13xH5cm/2,592yen)、中(Φ15.7xH5.7cm/3,240yen)

飴釉鎬鉢 6寸(Φ18xH4.7cm/4,104yen)、7寸(Φ20.8xH5cm/4,968yen)

来待釉リム小皿(Φ9xH1.5cm/1,296yen)、6寸リム三島皿(Φ18xH2.2cm/4,104yen)

鉄釉/来待釉 7寸銘々皿(Φ21.4xH3.8cm/4,752yen)

灰粉引石皿(Φ22.5xH5.2cm/5,940yen)


叶谷真一郎展1

昨日より“叶谷真一郎展”がはじまり瞬く間に初日を終えました!
たくさんのご来店ありがとうございました!

 
昨今の東京のうつわ展、特にInstagramで人気の作り手さんのものにおける熱狂ぶりというのが伝わっていたのですが、それはカリスマうつわ屋さんでのものと他人事だったのですが…。

開店13時にも関わらず最初に来られたお客さまは10時、その後も早々のご来店が続きました。
近隣迷惑や熱中症等の心配からSNSでお知らせしていたように、店頭で記名していただき開店前に並ぶことなくお願いし、開店時は記名順で店内6〜7人となるよう順次入店していただきました。

ただ開店から2〜3時間は大なり小なりお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。
皆さまのご協力によりトラブルなく運営できましたこと感謝いたします。

 
さて、そんな感じで大好評の初日を終え完売のものも目立つ状況。
個展スペースも調整が必要になりました。

本日より店内奥のスペースを叶谷真一郎展、入口側は常設のものも展示して営業いたします。

ボリューム感は多少なくなりますが、叶谷さんの素敵なうつわはまだまだご覧いただけます。
会期は7月1日(土)まで、どうぞ見にいらしてくださいね。

 
記録的な写真となってしまいますが、開店前の店内の様子をアップしておきますね。