いい酒夢気分

明日の天気予報の雪に今から多少怯えております。
なんせ東京は雪に弱い。交通が麻痺してしまうことも考えられ…。
まぁ乾燥しまくっているので、多少なりとも解消してくれそうではありますが。

 
そんななか南国は沖縄のガラス工房清天さんより琉球ガラスが入荷してきました。

欠品していたビールジョッキなどの他、ボウルなどの新作も入ってます
(各種¥1,470〜¥3,150/ガラス工房清天)

 
「冬にガラスは…」と言うことなかれ。
再生ガラス特有の色合いや厚みから、むしろ温かな印象があるのも特徴なんです。

再生ガラスの吹きガラスである本物の琉球ガラス。
清天さんでは泡盛の一升瓶の廃瓶を主に原料にしています。
ガラス工房清天さんについては以前のblogに詳細がありますのでご覧ください。

清天さんにて一升瓶の廃瓶を積み込んだ車

みなも徳利(Φ6.6xH13cm/¥2,100)、みなもショット(Φ5.5xH6.8cm/¥1,575) ともにガラス工房清天

 
料理と同じく、お酒もいただく器でけっこう印象が変わります。
いつもの安酒もグビグビと飲んでしまう次第。
あぁ夢気分♪

 
1986年より続いているテレビ東京系“いい旅夢気分”。
両親が見ており、子供の頃チャンネル権のない自分は恨めしく思ったものです。
しかし時は過ぎて今では好きな番組のひとつだったり…。


沖縄を訪ねて’11(工房綾)

先月9月末になりますが沖縄に仕入れに行ってきました。
当店オープン前の5月に行ったときのことと合わせて作り手のご紹介。

 

当店取扱の萬羽綾子(ばんばあやこ)さん。
工房綾として読谷村にて作陶されています。

新潟生まれの萬羽綾子さんですが、琉球陶器やちむんに魅せられ二十歳そこそこで沖縄へ。
金城敏男氏と照屋佳信氏に計10年師事の後、2007年に独立されました。
壺屋の伝統を継承する巨匠の下、登り窯焼成という厳しい環境で確かな技術と経験を得たようです。

窯出しで焼き上がりを確認する綾さん

製作途中の器たち

 
そんな綾さん(バンビやバンちゃんという愛称で呼ばれることが多いようです)の作るやちむん。
壺屋伝統の線彫り掻き落としや染付の筆には大胆さと勢いがあります。
そして伝統的なものだけではなく、オリジナリティ溢れる形のものも素敵です。

しかしそこは女性、綾さんのやちむんには自ずとかわいさが同居しています。
シブい仕事のものもどこか柔和な雰囲気になりますが、だからと言って甘くなりすぎることもない。

伝統と革新、力強さと柔らかさ、そのあたりのバランス感覚が絶妙なんだと思います。

 
口調がおっとりのんびりのため、当初ポワーンとしたイメージでした。
しかし話をするにつれて感じたのは、沖縄らしくイイ意味でマイペースですがとても芯が強い!

仕事に厳しく研究も熱心です。
器について話すときに、口調は変わらずですが(失礼…)まっすぐな眼差しで言葉を選んで話されるのが印象的でした。
釉薬の具合や染付の絵も途上のようで、まだまだ理想を求めて試行錯誤しているようです。
綾さんとは同学年、その情熱に負けないように売る側も頑張ります!

 
といったものの綾さんのやちむんは大人気で、入荷してもすぐになくなってしまいます…。
写真のものも載せる前に売れてしまったのですが、11月中旬以降年内に!?いろいろ届く予定です!

染付トールカップ(Φ8.5xH10/¥1,470)、線彫り刺身皿(W26.5xD15/¥3,270) ともに萬羽綾子


沖縄を訪ねて’11(ガラス工房清天)

先月9月末になりますが沖縄に仕入れに行ってきました。
当店オープン前の5月に行ったときのことと合わせて作り手のご紹介。

 

沖縄本島中部の読谷村(よみたんそん)は那覇から車で1時間ほど。
南に若者と駐留米軍の賑わう北谷町、北は西海岸リゾート恩納村と隣接しています。
ダイビングでも有名な綺麗な海や絶景の岬、座喜味城跡、そしてやちむんの里などが見所でしょうか。
自然も残っていて、程々にのんびりしたイイところなんです!

 
当店取扱の「ガラス工房 清天(せいてん)」の琉球ガラスは、その読谷村の工房で作られています。
松田清春親方とお弟子さんの職人数名による工房です。

工房内での作業の様子はとにかく素早い!
職人さん同士がパッパッと入れ替わる際や、共同作業時の動作など圧巻です。
そして1200℃を超える炉でガラスを扱うため、近くでは熱風も吹きかなりの暑さ…。
皆さん厳しい表情で作業されてますが、別日に販売所で親方にお会いした際はニコニコでした。
(いただきものの新しいシーサーを門に設置しているところでゴキゲン♬)

 
琉球ガラスは駐留米軍が使用したコーラやビールの瓶を原料に、お土産品として作られていました。
温度変化の激しい再生ガラスゆえ成形が難しく、気泡が入ったり厚みが出たりしやすいのですが、それを素朴なデザインとして活かしてきました。

清天さんでは泡盛の一升瓶の廃瓶を砕いて溶かし、新たなガラス器へと吹き直し再生!
琉球ガラスはリサイクル素材でエコな器でもあり、現在は工芸品として評価されています。

使い込まれた炉のある工房内

向かいがサトウキビ畑でのどかな販売所

 
その清天さんの琉球ガラス、以前(8/25のblog)にも書きましたが実用性とデザインのバランスがイイんです!
実用だけでシンプルにしすぎると、東南アジアや中国からのものと一目での区別が難しくなります。
またデザインしすぎてしまうと、作品といった感じになり日用品感が薄くなってしまいます。
そういうバランスって紙一重なこともありますが本当に難しい…。

 
現在清天さんでは沖縄県外の業者の注文を受けておられません。
ですので他府県での取扱が難しい状況ですが、少しでもお店でご紹介できればと思います。

一口ビアグラス(Φ5.3xH11cm/¥1,680/ガラス工房清天)