おもひでねばねば

学生時代に7年過ごした京都、その高野交差点近くにある個人経営の居酒屋「田(でん)」。
美味しい、安い、ホールのおばちゃん愛嬌抜群!
私的イイ居酒屋3原則バッチシでした。

「海鮮いかトロロ」と「ネバーギブアップ」

こちらはその居酒屋にあったメニュー。
海鮮いかトロロなんて人数分を頼むほど仲間内の名物でした。
週1で通っていた10年以上前を思い出してご紹介すると、

「海鮮イカとろろ」麺つゆ系のお出汁にイカそうめんと山芋おろし、生ウズラ卵、山葵、キザミ海苔
「ネバーギブアップ」納豆とオクラと山芋短冊、卵黄とカツオ節で醤油をかける

だったような…。
おばちゃんはいつもニコニコ話しかけてきて、時に叱咤激励してくれる京都のオカンでした。
お店が代替わりをし、自分も京都を離れたため現在のお店やおばちゃんはわかりません。

そんなこんなで、今でもネバネバ系を食べると田のおばちゃんを思い出します。
だいぶ高齢になってると思うけど元気だといいなぁ。
ゴウくん今じゃこんなんしてまーす!

 

写真は栃木県の益子町で作陶されている及川静香さんの刷毛目5.5寸鉢。
ところどころヒビ割れた勢いのある刷毛目がカッコイイですね。
こういう器は適当に漬物を2~3種類盛るだけで様になります。

刷毛目5.5寸鉢(Φ16.5xH6cm/¥2,310/及川静香)

同鉢にイカオクラ納豆


現代のThe益子焼

ここのところ大きめの余震、また他地域でも地震がありますね…。
3月の震災では関東や東北の焼物産地も多大な被害を受けています。
当店の関係先は益子の作家さん2人だけなのですが、関連業者としても復興を願わずにおれません。

 
その益子で益子焼の伝統を守りつつ、現代の食卓に合う器を作られている大塚雅淑(まさよし)さん。

父である伝統工芸士の健一氏に師事し、親子で窯をかまえておられます。
1976年生まれと歳は若いのですが父親譲りの確かな技術をお持ちです。
そして陶芸を離れれば子煩悩な父親&地元の消防団員…ステキ♥

土、釉薬など益子の材料にこだわっておられます。
伝統的な益子焼よりロクロは薄く引かれているので、手取りが軽く扱いやすくなっています。
型打ちの洋皿なんかは逆にズシリとし、益子の伝統釉2種の掛け分けがモダンな佇まいですね。
大塚さんの器の特徴は、和洋の入り混じった現代の食卓で何にでも使いやすいことです。

そんな大塚雅淑さん、当店の勝手なキャッチコピーは『正しく進化を遂げたThe益子焼!』です♬

耳付き浅鉢小(¥1.470)とポット(¥3,780)/大塚雅淑