京の黒い器
ちょっと前に及川静香さんの器の紹介と合わせて京都の居酒屋の思い出を書きました(8/28のblog)。
今回も京都でお世話になった1店を勝手にご紹介します。
京都の洛北高校前交差点から西へ2分ほど歩くと「美酒旬菜 山家(やまが)」があります。
母校の学生が代々バイトをしていたこともあり、学生には幾分敷居が高い小料理屋的なお店にも関わらずお邪魔していました。(昨年改築&増床され、テーブル席や個室が増え和モダンな空間に!)
プレミアム焼酎はブーム以前だったので、魔王も500円でガブ飲みしてたような…。
この山家さん。
鮮度抜群の鳥料理の数々や京野菜を用いた料理なんかが中心のダイニングバー。
地鶏の刺身はレバー、砂ずり、ハツ、ささ身の4種食べられ絶品!
他にも地鶏の唐揚げ、ハモの天ぷら、まぐろとアボガド(とんぶりとキザミ海苔を載せ山葵醤油)、鶏味噌きゅうり、万願寺とうがらし、水菜のハリハリ鍋。
文字にしてるだけでヨダレが。。。
また料理が丁寧で美味しいだけでなく、合わす器や盛り付けも素敵なんです。
(プロですし当たり前ですね)
さて、当店取扱作家の荒山浩文さん。
修行時代と独立当初を京都で、現在は丹波立杭焼の兵庫県篠山市に工房を構えています。
そして料理をイメージした器づくりをされています。
その荒山さんの炭化焼成の器。
鉄系の釉薬を薄くかけてあり、その濃淡によりマットな部分とツヤの部分とになっています。
使用とともにツヤの部分は一層ツヤが増し、ザラついたマットな部分はしっとりと。
少し赤みがかった黒、見た目より軽いのも特徴。
そして黒が料理を引き立て食卓はグッと引き締めます。
深さがあるので、汁気のある料理や高さの出るサラダなんかにも活躍します。
8寸の平鉢は日々の食卓で盛り鉢に、5寸は取り分けにちょうどのサイズ感。
京都を離れて数年後、結婚を聞きつけた山家のマスターがお祝いに器を送ってくださいました。
その黒い器、小さいサイズも特注し、今では京都から離れた国立で並べています!
炭化焼成5寸小皿(Φ15.4xH3.5cm/¥1,260)と炭化焼成8寸平鉢(Φ24xH6cm/¥3,675) ともに荒山浩文
同8寸平鉢に水菜のサラダ
おもひでねばねば
学生時代に7年過ごした京都、その高野交差点近くにある個人経営の居酒屋「田(でん)」。
美味しい、安い、ホールのおばちゃん愛嬌抜群!
私的イイ居酒屋3原則バッチシでした。
「海鮮いかトロロ」と「ネバーギブアップ」
こちらはその居酒屋にあったメニュー。
海鮮いかトロロなんて人数分を頼むほど仲間内の名物でした。
週1で通っていた10年以上前を思い出してご紹介すると、
「海鮮イカとろろ」麺つゆ系のお出汁にイカそうめんと山芋おろし、生ウズラ卵、山葵、キザミ海苔
「ネバーギブアップ」納豆とオクラと山芋短冊、卵黄とカツオ節で醤油をかける
だったような…。
おばちゃんはいつもニコニコ話しかけてきて、時に叱咤激励してくれる京都のオカンでした。
お店が代替わりをし、自分も京都を離れたため現在のお店やおばちゃんはわかりません。
そんなこんなで、今でもネバネバ系を食べると田のおばちゃんを思い出します。
だいぶ高齢になってると思うけど元気だといいなぁ。
ゴウくん今じゃこんなんしてまーす!
写真は栃木県の益子町で作陶されている及川静香さんの刷毛目5.5寸鉢。
ところどころヒビ割れた勢いのある刷毛目がカッコイイですね。
こういう器は適当に漬物を2~3種類盛るだけで様になります。
刷毛目5.5寸鉢(Φ16.5xH6cm/¥2,310/及川静香)
同鉢にイカオクラ納豆
されど目玉焼き
朝はパン、パンパパン♬
1年くらい前からそんな生活が続いています。
先日ご紹介した“kino workshop”の木のトレーにパン、プラス目玉焼きに野菜ジュースにコーヒー。
学生時代や勤めに出ていた時には朝ゴハンは忙しく抜き、実家にいた10代後半まではゴハンに味噌汁な日本の伝統的朝食スタイルが多かったかもしれません。
ところで皆さん、エッグベーカーってご存知ですか?
目玉焼き用の陶器の小さなお鍋!?みたいなやつです。
耐火性がある土で作られており、ガスコンロで直火にかけられます。
たかが目玉焼きと侮るなかれ!
これでつくった半熟目玉焼きは、風味濃厚で味にコクがあり妙に旨いんです。
※作り方
1.生卵を中に落とす。(油は引いても引かなくても可)
2.鍋部分をガスコンロの弱火に3~4分かける。(直接乗らない際は魚用などの網を置いた上に)
3.白身の縁と底の方から半分ほど白くなってきたのを確認し、火を止めて再び蓋をする。
4.余熱で4~5分火を通し、ソーサーに載せテーブルに出して蓋を開けたら出来上がり!
5.お好みで塩をパラっと。
(コンロの火力と卵のサイズにより変わるので要注意)
(卵の硬さはお好みで)
我が家では時間短縮したいときに、電子レンジ500Wで50秒という裏技も…。
(電子レンジと卵のサイズにより違いそうなので卵爆発注意)
この湯町窯(島根)のエッグベーカーは民藝運動の観点からもとても有名です。
ポッテリとしたフォルム、黄と茶の釉薬の掛分け具合、内側には花紋のスリップウェアとデザイン自体が秀逸です。
でも何よりコレで食べる朝の卵は格別!
サイズSは卵1つでシンプルに、Lは卵2つや一緒に小さくウインナーなどを入れたりも。
ちょっとしたグラタン的オツマミや赤ちゃんに離乳食を作るのにも使えますね。
湯町窯のエッグベーカーS(碗部分のみΦ8xH4.3cm/¥2,790)、L(碗部分のみΦ10xH5cm/¥3,420)